【2022年3月更新】「造船・舶用工業」の技能評価試験スケジュール
今回は「造船・舶用工業」の技能評価試験のスケジュールについてまとめました。
在留資格「特定技能(造船・舶用工業)」を取得するためには、
造船・舶用工業技能・日本語評価試験に合格しなればなりません。
特定技能(造船・舶用工業業)は国土交通省が管轄しております。
(国土交通省のHPはこちら)
最新の試験スケジュール
技能試験は一般社団法人日本海事協会(ClassNK)が実施しています。
技能試験は職種毎に分けられております。
造船・舶用工業分野では、申請に基づき、申請者が希望する場所に試験監督者を派遣し、随時試験を実施しています。
試験の実施場所の確保、機械設備・試験用機材の準備、その他試験実施機関が要求する措置を実施しなければなりません。
現在、国外ではフィリピン、インドネシアで試験の実施が可能で、今後も試験実施可能国は増える予定です。
集合形式の試験案内がでていました。1月16日、17日開催 受付終了
日本語試験は「国際交流基金日本語基礎テスト又は日本語能力試験N4以上」に合格する必要があります。
「国際交流基金日本語基礎テスト又は日本語能力試験N4以上」は、どの分野でも合格が必須になります。
詳しい日程等についてはこちらの記事を参考にしてください。
試験概要
試験は
〇溶接
〇仕上げ
〇塗装
〇機械加工
〇鉄工
〇電気機器組立て
の6試験区分に分かれています。
1.試験問題について
試験言語:日本語
実施方法:CBT方式
受験資格:17歳以上
学科試験と実技試験により合否の判定を行います。
〇学科試験(60分)
安全衛生一般(10問)
各試験分に関する知識・技能(文章問題10問、図表問題10問)
〇実技試験
職種毎に内容が変わるので順番に説明していきます。
・溶接
板材に対して片面突合せ溶接を行います。(詳細は実技試験実施要領)
・仕上げ
支給材料を用いて、加工図に指示された部品を作成します。この際に、表面粗さ調整、はめあい調整、面取り仕上げ加工を行います。(詳細は実技試験実施要領)
・塗装
支給材料(L型金属板)の指定された部分に、素地調整、マスキング、塗装を行います。(詳細は実技試験実施要領)
・機械加工
支給材料を用いて、加工図に指示された部品を作成します。 (詳細は実技試験実施要領)
・鉄工
支給材料を用いて、加工図に指示された部品を作成します。この際に、けがき、ガス切断、仮付け溶接、曲げ加工を行います。(詳細は実技試験実施要領)
・電気機器組立て
支給材料等を用いて、接続図・配置図・ルート図を参考に三相誘導電動機用制御盤の製作を行います。(詳細は実技試験実施要領)
2.受験手数料
溶接:学科試験及び実技試験を受験する場合 23,800円(税抜)
学科試験のみを受験する場合(実技試験免除) 6,100円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 99,000円(税抜)
学科試験のみを受験する場合(実技試験免除) 30,500円(税抜)
仕上げ:学科試験及び実技試験を受験する場合 18,900円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 94,500円(税抜)
塗装:学科試験及び実技試験を受験する場合 16,800円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 84,000円(税抜)
機械加工:学科試験及び実技試験を受験する場合 23,100円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 115,500円(税抜)
塗装:学科試験及び実技試験を受験する場合 18,900円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 94,500円(税抜)
電気機器組立て:学科試験及び実技試験を受験する場合 27,300円(税抜)
※1回の試験での受験料の最低金額
学科試験及び実技試験を受験する場合 136,500円(税抜)
3.合格基準
学科試験:60%以上正答
実技試験
溶接:溶接された板材に対して、①外観試験及び②曲げ試験を行う。
①有害と認められる割れ、ブローホール、アンダーカット、その他欠陥がないこと。
②有害と認められる割れ、融合不良、溶込み不良、その他欠陥がないこと。
仕上げ:提出された部品に対して、各部の測定を行います。
①部品Aの上面の表面粗さが規定の範囲内であること。
②ロッドがスムーズに摺動すること。
③ロッドと穴の内径との最大隙間が0.5mm以下であること。
④部品Aのすべての外周の陵(エッジ)が糸面取りされていること。
塗装:提出された課題に対して、外観試験及び膜厚試験を行う。
①マスキング範囲が指示通りであり、塗料が付着していないこと。
②下塗り塗装の膜厚が下塗り塗装の膜厚が100μm以上であること。
③角部に塗りむらがないこと。
④外観観察にて欠陥、垂れ、ゆず肌等の不良がないこと。
機械加工:提出された製品に対して、各部の測定を行います。
①寸法指示のある箇所が、指定の公差(±0.3mm)以内であること。
②溝加工部の溝幅および溝深さが、所定の寸法公差内であること。
③最外周の指示された陵(エッジ)が、C1面取りされていること。
④指示のない陵(エッジ)は、すべて糸面取りされていること。
鉄工:提出された部品に対して、各部の測定を行います。
① 組み立て位置の指示寸法が所定の公差内であること。
② 垂直に立てた板の倒れこみが規定値以内であること。
③ 曲げ板を調節して端面より規定の寸法内であること。
④ ガス溶接面の凹凸が規定値以内であること。
⑤ 仮止め溶接位置および個所数が、規定図面通りであること。
電気機器組立て:提出された製品に対して、各部の測定を行います。
①所定のスイッチ操作により、主回路が所定の導通状態となること。
②どのスイッチ操作によっても、所定の絶縁状態が保たれていること。
③スイッチ操作により所定の表示灯が点灯すること。
申し込み方法
一般財団法人 日本海事協会 交通物流部 特定技能試験担当
〒 102-8567 東京都千代田区紀尾井町4番7号
電話: 03-5226-2054
こちらの連絡先へ受験申請を行います。
試験希望日の2~3ヵ月前に問い合わせして下さい。
学習用テキスト
一般社団法人日本海事協会から試験対策用の学習用テキストが配布されています。
溶接
塗装
鉄工
仕上げ
機械加工
電気機器組立て
試験免除対象者
以下に掲げる方については、技能試験・日本語試験が免除になります。
〇対象職種の第2号技能実習を修了した方
さいごに
さいごに造船・舶用工業分野は建設業分野と同様、特定技能2号に移行できる分野です。2号移行のための試験はかなり難しいと聞きますが、今後規制が緩くなる可能性もあります。2号移行も視野に入れた経営戦略を考えてみてはいかがでしょうか。